何が違うの!?会計年度任用職員制度と指定管理者制度の司書の違い

図書館

皆さんのお住いの自治体、または通勤・通学で自治体公共図書館で働いている職員について考えたことはありますか?
おそらく、ほとんどの方は考えたことはないかと思います。そもそも、会計年度任用職員と指定管理者ってなに?とほとんどの方がそう思います。

公共図書館の運営大きく分けて2種類あり、制度の違いがあれば、身分の違いもあります。

では、これらの違いについて詳しく説明していきたいと思います。

会計年度任用職員制度とは

会計年度任用職員制度とは、従来における、非常勤職員や臨時職員、パート職員に代わり、令和2(2020)年度に地方公務員法の改正で新設された非常勤職員の制度です。
地方公務員法及び地方自治法に基づいて、有期雇用(期限付き採用)となっており、原則は1年での任用ですが、勤務が良好の場合は自治体が定める最大まで、任用を継続することができます継続は自治体によって異なります

また、勤務形態がフルタイムかパートタイムか、お給料が月額一律か時給制または日給制で変動があるか自治体によって異なります

会計年度任用職員の身分

会計年度任用職員は、地方公務員法が適用されるため、一般職の地方公務員に準じます。そのため、地方公務員法で定められている守秘義務や服務規程などを遵守しなければなりません。

詳細については以下のサイトを参照してください。

指定管理者制度とは

指定管理者制度とは、地方自治体が運営する※公の施設管理業務をこれまで制限されていた営利団体や法人(個人による団体を除く)の適用範囲を拡大させ、民間団体のノウハウの活用、住民サービスの向上、効果的・効率的に経費削減(コストパフォーマンス)等を図る目的として、平成15(2003)年9月の地方自治法改正により、導入された制度です。

原則、数年単位の契約で入札方式で落札されます。公の施設市区町村の所有となっていますが、管理業務指定された団体・法人が行うので、厳密では民間団体の職員が行っています。

※公の施設とは

住民の福祉を増進する目的をもつてその利用に供するために地方公共団体が設ける施設(地方自治法第244条第1項)

【具体例】図書館、公民館、公立小・中学校、公立大学、公立病院、社会福祉施設、公園、道路 etc.

公の施設 – 内閣府

指定管理者職員の身分

指定管理者職員は、原則、民間団体の職員であるため、正規の公務員ではないものの、公の施設管理業務勤めている場合は、みなし公務員として該当するため、守秘義務や服務規程などを遵守しなければなりません。

詳細については以下のサイトを参照してください。

会計年度任用職員と指定管理者職員の違い

ここまでざっくりと、会計年度任用職員と指定管理者職員制度と身分を説明していきましたが、大きな違いとして、以下の通りにまとめてみました。

  • 会計年度任用職員は地方公務員であるが、指定管理者職員は身分上、公務員ではない
  • 会計年度任用職員と指定管理者職員は、職務上、公務員扱いになる

調べてみて分かったこととして、事細かい違いはあると思いますが、ざっくりといえば、身分においては、地方自治体か民間団体の職員の違い、職務上では公務員扱いになるという非常にややこしいものになっていることが分かりました。

会計年度任用職員と指定管理者職員の”司書”の違い

前述の通り、身分においては、地方自治体か民間団体の職員の違い、職務上では公務員扱いになることを説明しました。

では、司書については違いがあるのでしょうか?詳しく説明していきましょう。

司書の違い

特に大きな違いとして、図書館司書の資格の有無に大きく関係してきます。給料と資格取得について、以下の記事をまとめていますので、ご参照ください。

図書館司書の資格は国家資格であるものの、指定管理者の団体では、必須としていないところもあります。
また、資格取得に力を入れている指定管理者もあるので、入社後の研修期間を終了後に、資格取得制度を活用して資格を取得することが出来ます

学校司書が指定管理者職員の場合は、制限されている

多くの自治体では、学校司書は会計年度任用職員として採用していますが、指定管理者職員として勤務している場合施設の入室に制限されています。

この話は、図書館の資料の装丁から書誌登録まで、指定管理者制度で全国規模に図書館業務を展開している某図書館業務専門会社に勤めていた頃と、その会社の営業担当から聞いた話です。

自治体によって様々ですが、理由として、校内の児童生徒の個人情報学校業務に係る情報大きく関わると考えられており、職員室の入室を制限しているとのこと(お勤めの方はコメントください)。

会計年度任用職員と指定管理者職員の指示系統に違い

会計年度任用職員の指示系統は、任命権者(地方自治体)または直属の上司(館長や責任者)の流れですが、指定管理者職員の指示系統は、任命権者(地方自治体)→業務委託担当(公務員)→直属の上司(館長や責任者)の流れになります。自治体によって複雑である以上、難しいところです。

まとめ

ここまで長くなりましたが、会計年度任用職員制度と指定管理者制度の違い会計年度任用職員と指定管理者職員の違いを説明してきました。

これらを踏まえて、調べてきたこと、経験として知ってことを以下の通りにまとめてみると、こうなりました。

  • 会計年度任用職員は地方公務員であるが、指定管理者職員は身分上、公務員ではない
  • 会計年度任用職員と指定管理者職員は、職務上、公務員扱いになる
  • 図書館司書の資格の有無に大きく関係する(賃金や採用)
  • 司書の身分職種によって制限がある
  • 指示系統大きく違いがある

同じ司書でありながら大きく異なることが分かったかと思います。実際に経験してみないと分からない点もあるので、経験やそれらの知識がある方はぜひコメントを頂けますと幸いです。

それではまた~~(ToT)/~~~

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