皆さんは、官公庁オークションを知っていますか?
オークションと聞くと、ヤフオクやオークファンなどのインターネットサイトを思いつく方もいらっしゃるでしょう。
官公庁オークションってそもそも何?という話になりますが、分かりやすく解説していきたいと思います。
1.官公庁オークションとは
官公庁オークションとは、KSI 紀尾井町戦略研究所株式会社が運営するオークションサイトで、出品者は行政機関(市町村などの地方公共団体や、警察、消防機関など)で、小物から不動産まで幅広く出品されています。
こちらのオークションで出品される物については、「物件」と呼称しています。
2.出品の種類として、2つのサービスがある
官公庁オークションで出品されている物件は、大きく分けて2つあります。それは、インターネット公売と公有財産売却の2つです。
2-1.インターネット公売
税金滞納者の差し押さえ財産を落札できます。自動車、不動産、時計や宝石、コレクターズアイテムなどバラエティ豊かな出品があります。
代金は、滞納者の未納税金などの支払いにあてられます。
初めての方へ | KSI官公庁オークション
主に国税局や自治体の納税課などがあり、滞納者から差し押さえた物件が出品されています。
2-2.公有財産売却
行政機関所有の財産を落札できます。公用車や公有地、消防車や救急車のようなユニークなものから、身近な事務用品まで、様々な出品があります。
代金は、実施行政機関の歳入として活用されます。
初めての方へ | KSI官公庁オークション
主に自治体で所有していた物が出品されています。公衆電話やマンホールも出品されています。
このように、様々な物件が掲載されており、珍しい物が見つかることがかなり多いです。
3.掘り出しものとは何のこと?
物件の中には、掘り出しものと呼ばれるマニアなどが手に入れたい物のことを指します。例えば、非売品の物だったり、骨とう品などインターネット公売や公有財産売却で掲載されている物には様々なものがあるので、見てみると面白いです。例えば、このような車両も掘り出しものです。
4.オークションに参加するためには
オークションに参加するには、会員登録(初回登録)と参加申し込みが必要になります。
4-1.初回登録編
官公庁オークションに参加するためには、新規登録を行います。メールアドレスとパスワードを入力し、メールアドレスに届いた認証コードを入力することで、登録が完了します。
登録自体は完了しますが、入札参加申し込み情報の参加者情報を入力することをおすすめします。
入札参加申し込みページで参加者情報を入力しますが、場合によって、住所、氏名、生年月日、電話番号および法人名(法人のみ)の入力が必要になってきます。
4-2.参加申し込み編
インターネット公売(国税)、インターネット公売(地方公共団体など)または公有財産売却といった区分で分けられており、年間スケジュールが決まっているので、HPで確認してみて下さい。
また、メールアドレスで登録しておくと、官公庁オークションからおしらせのメールが届くので、忘れずにチェックしておくと、掘り出し物が出てくるかもしれません!
参加される際、保証金としてクレジットカードで金額を納める必要があるので、よく確認しておきましょう。
5.入札について
実際に入札から落札までの流れを説明します。入札方法は2つ。せり売形式と入札形式です。私が行ったのは、せり売形式です。主な形式は比較で並べましたので、今後の参考にしてみてください。
■せり売形式と入札形式の比較
せり売形式 入札形式 入札回数 入札期間中であれば何回でも入札できます。 ひとつの物件につき1回のみ入札可能です。一度入札した物件に再び入札することはできません。 入札履歴 入札開始後の入札状況の履歴は随時確認可能です。 入札期間中は、入札件数や入札履歴は公開されません。開札後、開札結果のみ公開されます。※一部、開札後に入札件数が公開される物件もあります。 自動入札 入札額(上限)内で、コンピュータがあなたに代わり、自動的にほかの入札者と競って入札してくれる機能です。何度も入札する手間を省きます。 入札形式では自動入札はありません。 開札 せり売形式では開札はありません。 開札されると各物件の開札結果が表示されます。ログインすると、開札結果を確認できます。 追加入札※ せり売形式では追加入札はありません。 最高価額での入札者が複数存在する場合は、最高価額での入札者のみによる追加入札を行い、落札者を決定します。追加入札終了後も最高価額での入札者が複数存在する場合は、くじ(自動抽選)で落札者を決定します。 次順位買受申込者の決定※ せり売形式では次順位買受申込者の決定はありません。 次順位買受申込者は、公売物件の落札者が買受代金を納付しなかった場合などに、物件を買い受けることができます。 ※インターネット公売のみ
せり売形式と入札形式とは KSI官公庁オークションーヘルプ
6.入札完了の画面(せり売形式)
ここでは入札した物件の画面の表示ついて紹介していきます。実は自動車も入札しておりました(落札できませんでしたが)…
入札が完了すると、金額によって表示される画面が変わります。
6-1.最高入札額の画面
6-2.入札完了の画面
ちなみに、私が入札したのは、食器、フィギュア、ゲーム機など様々な出品物です。
実際に落札したのは、食器が多く、フィギュア1体、ゲーム機(PS5・PS4・Nintendo Switch2台)です。
7.入札終了・落札者発表
7-1.入札が終了すると、落札者が決定
入札期間が終了し、最高額で入札した人が落札者として決定すると、官公庁オークションから連絡が来ます。落札されなかった場合も、入札状況のメールは、官公庁オークションから来ます。
7-2.落札者は出品者から連絡が来る
落札者に決定すると、官公庁オークションと合わせて、出品者(団体)から、メールや電話が来ます。連絡が来ましたら、円滑なコミュニケーションを図るよう、心がけましょう。基本的に平日しか対応していないことが多いです。
8.落札金額の入金と物件の取り扱いについて
落札者となった場合、落札金額や落札した物件について、出品者と話し合います。ここでは、落札金額の入金方法と物件の取り扱いについて、説明します。
8-1.落札金額の入金について
落札金額の入金については、以下の通りです。出品者によって異なるので、その指示に従ってください。
- 指定口座に振り込み
- 現金書留
- 窓口に持参(現地に行ける場合)
物件によって、保証金を納めていることがありますが、納めている場合は、落札金額から保証金を差し引いた金額を支払います。支払いに掛かる手数料等は自己負担です。
私はすべて銀行振り込みで行いました。
8-2.物件の取り扱いについて
落札した物件については、以下の通りです。出品者によって異なるので、その指示に従ってください。
- 現地まで取りに行く(現地引き取り限定も含む)
- 指定の配送会社に発送してもらう(着払い)
- 物件は要らない
物件は現地まで取りに行くものと、配送が可能なものがあります。交通費や手数料等は自己負担です。
私は、現地まで取りに行くのと、配送をお願いしました。
9.物件を受け取るまで油断しない
物件の受け取りは、現地においても配送においても油断してはいけません。現地の受け取りの場合は、身分証明書等が必要なりますので、出品者に確認してください。
また、配送中の事故等で受け取ることが出来ない場合がありますので、ご注意ください。
10.受け取った物件の一部を紹介
落札した物件のうち、もっとも大変だったのは食器です。最大14件落札したため、配送でお願いしましたが、送料だけで2万円ほどかかりました。
11.実際に落札まで行ってみて
官公庁オークションは、本当に魅力的な物件が多く出品されているので、チェックするだけでもとても楽しいですが、落札金額以外の手数料等が掛かったり、時間がかかったりするので、大変でした。
ただ、掘り出し物が出てくると楽しいですので、興味があればぜひチェックしてみてください!
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