かなりきつい⁉ 水上安全法救助員とは

資格取得

あまり聞いたことのない資格だと思いますが、水上安全法救助員とは、どんな資格でしょうか。

資格の名称から、「水に関することかな?」「何かの資格の一つなのかな?」と思う方はいらっしゃるかと思います。

実際に、どのような資格なのかどのような講習なのか実際に取得したので、分かりやすく説明していきます。

水上安全法とは

水上安全法とは、日本赤十字社が定める救助等の講習の一つで、水における事故防止や救助、手当の方法について、実技と学科で学んでいく資格です。赤十字社のHPではこのように記載されています。

安全に水と親しむための、事故防止や泳ぎの基本と自己保全、水の事故に遭った際の救助や手当の方法などの知識と技術を習得できます。

水上安全法 – 講習について – 日本赤十字社

大きく分けて2種類あり、水の事故防止がメインの救助員Ⅰ養成講習と、海、河川および湖沼池での事故防止がメインの救助員Ⅱ養成講習があります。

水上安全法を受講する条件

水の事故防止がメインの救助員Ⅰ養成講習と、海、河川および湖沼池での事故防止がメインの救助員Ⅱ養成講習がありましたが、受講する条件が異なります

救助員Ⅰ養成講習の受講条件

この講習は、15歳以上かつ救急法基礎講習修了者で、一定の泳力を有する者と定められています。一定の泳力は以下の通りです。

  • クロールおよび平泳ぎで各100メートル以上
  • クロールまたは平泳ぎで500メートル以上
  • 横泳ぎで25メートル以上
  • 立泳ぎで3分以上
  • 潜行で15メートル以上
  • 飛び込み1メートル以上の高さ

最低限、これくらいは泳げてほしい(救助するにあたって)という条件ですので、実際はキツイかと思います。講習でも検定でも実際の救助でも、技術の基礎になります。

立ち泳ぎは、巻き足が決め手になります。水中での待機は立ち泳ぎです。マスターするのに時間が掛かるので、ご自宅の浴槽(脚の動き)やお近くのプールでやるのをおすすめします。

ためになった動画がありますので、ごちらを参照してみてください。

救急法基礎講習については、以下のページをご参照ください。

救助員Ⅱ養成講習の受講条件

この講習は、水上安全法救助員Iの資格を有する者と定められています。

救助員Ⅰを取得して、ステップアップで取得するような資格だそうで、実際に海、河川および湖沼池で従事される方は取得している資格だそうです。

水上安全法救助員は採用条件として定めているところもある

この資格がないと仕事が出来ない!という制約はありませんが、この資格を通した取り組みが大きく貢献していることから、プールや海水浴場などの監視員の採用条件として定めているところも少なくはありません。

以前ブログに記載したのがありますので、そちらも合わせてご覧ください。

今回私が取得したのは、救助員Ⅰですので、そちらをメインに説明していきます。

受講時期はいつごろ

ほとんどは、毎年5~9月に数回ほど、お住まいの地域によって費用・会場・実施期間が異なります。詳しくは以下のリンクから検索してみてください。

主な持ち物・服装

主な持ち物は以下の通りです。お昼休みの昼食は各自で取る形となります。会場によっては、コンビニがないところもあるそうで、買い込んだり、お弁当を作ってきたりした方がよさそうです。

  • 筆記用具(蛍光マーカー、ボールペン、シャープペンシル等)
  • 書類を送るために封筒に貼り付ける切手 110 円分(2024年10月1日以降)

救急法基礎講習

  • 動きやすい服装
  • 靴下を着用し、髪の⾧い方は束ねること
  • スカート、ショートパンツ、襟元の大きく開いた服装
  • 裸足、髪を束ねていない

水上安全法救助員Ⅰ養成講習

  • 水着(フィットネスや練習着といった種類が望ましい)
  • 水泳帽(スイムキャップ)
  • 日焼け止め(屋外では日差しが強い日は確実に焼けます)
  • ゴーグル
  • 防寒着またはラッシュガード(季節によって寒かったり、飛び込みの実技があるので)
  • 飛び込みの実技があるので、脱げやすいビキニ等👙は不可

実際に水上安全法救助員Ⅰを受講してみた

受講場所

9月2~6日まで、実際に都内で受講しました。年内最後がここしかなかったので、本業を有休にして取り組みました。受講した場所がこちら。

施設名平和島公園水泳場
住所〒143-0006 東京都大田区平和島四丁目2番2号
大田区立平和島公園プール ホームページ

受講スケジュール

1日目 救急法基礎講習

救急法基礎講習の学科と実技を実施。AEDの使用方法と応急手当の実技簡単なペーパーテストを行いました。午前中の前半で学科後半で実技午後は前半で実技、後半は学科のテストでした。

2日目 水上安全法救助員Ⅰ養成講習 午前学科・午後実技(この講習は1日目)

午前中は学科午後から実技で屋外プールに入って行います。
学科は安全に水と親しむための、事故防止や泳ぎの基本と自己保全、水の事故に遭った際の救助や手当の方法などの知識実技は技術習得検定対策の練習を行います

当日は雨天で、午前中で学科が思った以上に進み、時間が余ったので、陸上で出来る実技を屋内水着ではなく動きやすい服装で行いました。

ある程度の泳力から指導員がバディを組んで、最終日まで行います。
この日から、学科及び実技の検定内容を伝えられました。学科及び実技はともに8割以上で合格だそうです。

学科

1問5点の20問が出題。8割以上で合格。学科で出題範囲は指導員が教えてくれます。

実技

持ち点が100点での減点方式で行い、80点以上で合格

  • クロールまたは平泳ぎで500メートル
  • スカーリングで25メートル
  • 横泳ぎ(逆あおり足)で25メートル
  • 立泳ぎで5分(残り30秒で挙上と転回)
  • 潜行で25メートル
  • 体位変換
  • 離脱
  • 後方接近・リアキャリー
  • 前方接近・クロスチェストキャリー
  • チューブレスキュー

3日目 水上安全法救助員Ⅰ養成講習 午前学科・午後実技(この講習は2日目)

2日目と同じですが、学科試験を最終日に控えているので、午前中の後半はテスト対策を行いました。翌日はプール実技が1日中行われるので、学科は自宅や昼休みで勉強しました。

午後は学科で学んだ実技を、指導員が紹介したり、実践したりして、残りの時間は最終日の実技の検定対策になりました。バディを組んだ相手と、実技の練習を行いました。

4日目 水上安全法救助員Ⅰ養成講習 全日実技(この講習は3日目)

この日は1日中、実技を行いました。実技の検定もある程度行いました。当日行ったのは、500メートル泳とスカーリング25メートルでした。

この日は、数日の疲労と1日中、屋外にいたのもあり、日焼けも筋肉痛もツラかったです。
最終日に試験を控えており、明日もあるので、筋肉を労りました。

5日目 水上安全法救助員Ⅰ養成講習 試験 午前実技 午後学科 (この講習は4日目)

午前中は準備体操とウォーミングアップをそこそこにして、バディを組んだ相手との実技を行いました。もう、疲労困憊でした…

午後は学科試験を実施。ひっかけ問題が数問あり、引っかかってしまいましたが、得点は取れたと思っています。テスト終了後は、閉講式を行いました。

上記の認定証(水上安全法救助員Ⅰ養成講習は合否次第で郵送で送られる)と受講証を受け取って、残すは運命の郵送に託されました。合格であると、合格通知と認定証が入っているとのことでした。

受講が終わってから数日後

受講人数が少なかったのもあり、本来であれば最長2か月かかる郵送が、1か月以内に届きました!
自筆した郵便物が届き、家に入ってすぐ開封!中身を出したところ…

見事合格しました!

最終日まで協力していただいたバディや受講生、講師・指導員の方々のおかげで、無事に資格が取れました!

さらに、バイトしていたプール監視員の社員さんにも合格を報告し、この資格を取るために尽力していただいた社長さんにも感謝の気持ちを伝えました。

受講した感想

正直、かなり大変でした。筋肉痛・日焼けのほか、学科・実技を覚えるのもあって、きつかったです。
初めて取られる方もいれば、5年の有効期限を迎え、更新しに来たもいたので、人それぞれという感じでした。

肉体的にきつかったですが、メンタル的にも、成長したのではないかと思います。救助者が嘆いては、救助の資格の意味がないですから。

最後に…

水に関する事故はおおむね横ばいに発生しています。そのためにも、事故を未然に防ぐことが大切です。そのためにも、運営する監視員の方々の指示に従っていただけると幸いです

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