図書館に行ったは良いけど、3日間空いてないじゃん!って思ったことはありませんか?
年内に1回は行う作業で、この間、勤務先にある公共図書館が特別館内整理日という名称で閉館していました。
私も夏休み期間中に蔵書点検を実施しました。他の学校にも出向いて、作業をお手伝いしました。
蔵書点検について、詳しく話していきたいと思います。
蔵書点検とは
蔵書点検は、年に1回程度で登録されている資料があるかの確認作業で、一般的にいうと、お店だと棚卸と同じようなものです。
基本的には、館内に所蔵されている資料のほとんどが対象で、一冊一冊、手作業で行うことが多いです。
各自治体の図書館によっては、名称が異なりますが、界隈だと『蔵点(ぞうてん)』と呼ばれています。
蔵書点検を行う理由
蔵書点検を行う理由として、登録されている資料があるかの確認作業とお伝えしましたが、保管されている資料の状態も確認します。この際に、修理が必要な資料や除籍が必要な資料など、状況によって異なりますが、全館休館にして行うので、この機会に行うこともあります。
蔵書点検の対象の資料は
蔵書点検の対象の資料は、ほとんどの資料です。ただし、除籍、貸出中の資料については、対象外です。近年の資料は電算化され、バーコードやICタグで蔵書管理が行えるようになったので、時間が大幅に減少し、資料の捜索に向上しました。
大学図書館や公共図書館では、ICタグで管理しているところが増えてきているので、点検作業における労力は大きく軽減されます。ICタグでは、資料番号と紐づけされて保管していることが多いので、本棚の近くでICタグ対応の蔵書点検用の読み取り機をかざし、資料番号が登録されたICタグを検知すると、距離に応じて、読み取り機の発見時になる音が変化します。資料を探すときに非常に助かりました。
実施時期はいつごろか
具体的な実施時期は決まっていませんが、公共図書館では、利用者が一番少ない時期で実施することが多いです。私が公共図書館にいた頃は、毎年1月中旬に行っていました。
公共図書館は、年度を通して1年間の予定を出すので、特別館内整理日などの記載で、案内されるかと思います。
大学図書館や学校図書館については、学生、生徒および児童がいない時期に行われることが多く、長期休業中(夏・冬・春休み等)で行われます。コロナ渦で一斉休校を余儀なくされた2020年3~5月時期は、この時期に蔵書点検を行いました。
蔵書点検で使う機械は
蔵書点検で使う機械は主に3種類。PCでも操作可能ですが、基本的に図書館のPCはセキュリティ対策のため、有線であったり、持ち出しが出来なかったりします。
その機械が※ハンディーターミナル(※メーカーごとに名称が異なります)と呼ばれる読み取り機で蔵書点検で使用します。
PC
蔵書点検用のソフト等を使ったり、USB接続されたバーコードリーダーやICタグを読み取ったりすることができる。
貼られている資料番号のバーコードまたは、ICタグなどから読み取った情報を読み込むことができる機械が接続されていれば、読み込みを開始し、読み込み具合を確認することができる。
蔵書点検を行うことで分かること
蔵書点検を行うことで、貸出していない資料の不明本の種類や冊数が分かります。不明冊数が少なければ、蔵書管理は適切に行えているということです。
定期的に行うことで、資料の紛失を減らすことや、日々の資料の排架など蔵書管理に大きな役割があることが分かると思います。
そのため、短期間に休館しているまたは、休館期間を予告している際は、ご理解いただけるとありがたいと思います。それではまた。
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